ドラマティック・リーディングとは

ドラマティック・リーディングとは、話芸としての朗読です。声とことばと、時には語る姿などで、聞き手を物語りの中に引き込み、連れまわし、楽しんで頂く朗読です。
そのためには、声とことばで、聞き手の脳裏に映画のようなものが、ありありと見えるようにしてあげなければなりません。神野はこれを「脳内映画」と呼んでいます。
物語の中に引き込むという意味では、日本の伝統話芸である、落語や講談と似ています。
声優の山内雅人(元NHK放送劇団員1929-2003)は神野の師であり、日本で最初にドラマティック・リーディングを提唱した人です。彼は次のように言っています。
「一般的に使われている『朗読』と同じように英語にもreading aloudということばがありますが、これは普通の声で読むことであり、作品の内容にともなう的確な表現を重ねて、人に聞かせる読みの場合は、ドラマティック・リーディングと云うのだそうです。私たちの目指すのも、ただ朗々たる読み、淡々とした読みではなく、ドラマティック・リーディングなのです」
話芸としての朗読、ドラマティック・リーディング、追求しがいのある分野だと思います。